2016年度文化祭におけるホームカミングイベントは、30期が主催させて頂きました。卒業25周年の節目に広島学院、及び翠友会より与えて頂いたこの機会を、自分たちの中の「学院」を振り返る場、同期達の歩み方を再確認する場、そして、ご来場頂く皆様に何かメッセージを送る場として最大限に活かすべく、10名程度の準備委員会を軸に企画を進めました。準備期間における同期の交流、そして、当日における同期、先生方、翠友会の皆様との歓談を通し、改めて広島学院同期の大切さ、そして30期の底力を再認識したところであります。一方で、もちろん30期の未熟さについても大いに気づかされました。広島学院に6年間身を置かせて頂いた事に感謝し、今後30期が求心力をもって、社会に還元していく覚悟、、、のほんの小さい芽生えはあったのではないかなと思っております。ご協力頂きました、先生方、翠友会役員はじめOBの皆様、翠友会事務局高嶋様、そして現役生徒諸君に心より感謝致します。

(30期ホームカミングデー総括 山本茂樹)

【翠友会サロンにおける展示】

翠友会サロンの展示は、第一教室をお借りして、3部構成で行いました。

第1部 【わしの職業 わかるかの?】 20名強の現職業を、ヒントから推察するクイズ。

第2部 【おしえて 先輩!】 現役高1生からの質問への、30期からの回答集。

第3部 【壮年の主張】 30期有志が広島学院に思いを馳せた自由作文。

30期も、卒業生も、在校生も、保護者の方も、立場に応じて感じることのある展示となったと思います。展示に読みふけっておられる方の姿を何人もお見かけしたのが大変嬉しかったです。さらに、高3生を含む現役諸君が真剣に読んでくれているのを拝見すると、準備してきた甲斐があったと大いに感じることができました。翠友会サロンにふさわしい展示となったとすれば、それぞれの卒業生に、広島学院に対する魅力や想いがあったということだと思います。第2部に関し、竹本先生のご協力の下、高1生から30期への質問を事前に集めて頂きました。本イベントを通じて、現役と直接の交流が持てた事は有意義でした。高1生が手書きで寄せてくれた質問を眺めますと、それはまるで、30年前の自分と対面しているかのような錯覚もあり、答える側でありながらも、自ずと背筋が伸びる思いとなった30期も多いと思います。準備担当の我々も、30期から返答の原稿が集まってくるにつけ、同期達の真摯さを感じずにはおられず、随分と楽しませていただき、また勉強になりました。

(担当 池田幸治・田辺陽一・高橋徹)

【懐かしの授業 国語 横山陽先生】

 

懐かしの授業は、6年間30期がお世話になった、国語の横山陽先生にお願いいたしました。現在、京都の私立中学にて、教鞭をとられています。50歳以上の年齢差がある生徒たちとは語彙や感性を共有しにくい場面も多く、世代格差を割り切る手段として「自分はM373(ミナミ)星雲から来た宇宙人」と公言する事でバランスを取っておられるとの事。ご自身の現代国語の授業を「授業ではなく雑談」と謙遜されつつ、今回は、世代格差によって、徒然草における「もののあはれ」や、落語の面白さなどが、最近の中高生に伝わりにくいという内容の「雑談」を中心に授業は進みました。しかし、それはむしろ、30期が日々の忙しさの中で、感性や国語力、それに基づく人間力を十分持ち合わせているのかという自問を促される内容でもありました。そして、お手元に置かれた、びっしり文字の詰まった準備原稿に目が留まるにつけ、6年間で何百時間というすべての「雑談」が、周到な用意と確固たる想いに基づくものであったであろう事に、今さらながら気づかされるのであります。授業の終盤には、「国語の授業・教科とは何か」という本質に迫る話に至りましたが、「落語のオチを説明するほど野暮な事はない」とされる横山先生が今回の授業で伝えたかった真のオチは、30期の胸に果たして届いたのか。それは、30期への大きな宿題として残った気がしています。60分の授業の中に、あふれる程の含意があるはずですが、それを読み解く作業は、今回の貴重な授業を聴講できた30期の特権とさせて頂きたいと思います。
(担当 壹貫田剛史・樋口徹)

 

【第327回翠友会月例会 兼 ホームカミングデー打ち上げ同窓会】

文化祭当日、夕刻、ひろしま国際ホテルにて、翠友会月例会の席をお借りする形で、30期34名の参加の下、打ち上げ同窓会が行われました。高3時に担任頂いた、丸山(喜)先生、戸田先生、横山(陽)先生、加えて、音楽の河野先生、にもご参加頂き、盛大な会となりました。久しぶりの再会での話題は尽きる事なく、年月を経て集結する事の意義深さを改めて感じる事ができました。会の最後に、翠友会林副会長より、なぜ、新講堂にペドロ・アルペ神父のお名前が冠せられているかのご説明がありました。アルペ神父が如何に学院の設立に尽力されたかの物語は、多くの30期の胸に響き、広島学院で学べたことへの感謝を改めて感じたことと思います。月例会終了後も、30期の宴は名残を惜しむかのように深夜まで続きました。

(担当 奥川馨・川合徹)

 

【最後に】

今回は、ホームカミングイベントの一環として、フェルナンデス先生をマニラよりゲストとしてお迎えしようという企画が持ち上がり、粟屋会長、10期越智先輩はじめ、たくさんのOBの皆様のご協力の下、ご招待状をお出ししました。残念ながら、ご体調の関係で、ご来日は叶いませんでしたが、素晴らしいビデオメッセージを頂きました。文化祭当日の写真や映像を、後日フェルナンデス先生にも楽しんで頂く予定でおります。

 

以上、ホームカミングイベントのご報告とさせて頂きます。当初の想像をはるかに凌駕し、30期それぞれの心に残る、意義深いイベントとなりました。卒業後25周年目が担当するという設定の妙も感じております。今後も引き続き、翠友会の伝統として継承されていくことを願っております。皆様のご支援、ご協力、心より御礼申し上げます。

(30期 ホームカミングデー 準備委員会一同)